初恋チョコレートは甘く蕩ける
フワフワと心地よい揺れにゆっくりと目を開く。

「あ、れ?」
「よかった、起きたね。飲み過ぎだよ」

頭がクリアになっていくと共に、胸が激しく騒ぎだす。
私は今、所謂、お姫様抱っこをされている。

「わっ!」
「暴れたら落ちちゃうよ」

敬一様は慌てる私にお構いなく、静かにソファへと下ろしてくれた。そしてくっつくように隣に座る。

「それでさ、このチョコは美久の本命?」

渡せないと思っていたのにチョコは今、彼の手に握られていた。
これはチャンスだ。

「は、はい」
「へぇそれで今日はおめかししてるわけ・・・それ、なんか腹立つね」

身の程知らずだと、思われたのだろう。それでもちゃんとこの恋を終わらせたい。
だからごめん、今だけは昔に戻らせて

「あのね!私、敬ちゃんのことがずっと好きだったの!社長就任おめでとう!それじゃ!」

泣きそうになるを抑え、立ち上がって駆け出す。
でも腕を強く引かれ、彼の膝の上に乗り上げてしまう。

「どこ行こうとしてるの?俺、まだ返事してないじゃん」

鼓動が、ドキドキが、止まらない。
彼に抱き寄せられて、大きな手が私の頬を包む。

「俺も美久が好きだよ」

そう言って彼がくれたキスは、蕩けるように甘かった。
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