いつか恋とか愛にかわったとしてもー前篇ー

俺が守ってやるよ

今日は超武道塾の創設者であり、教祖とあがめられる祖父・真田勝次郎祖父の稽古の日だ。
剛が塾長を引き継ぐことになって実家に戻ってからは、勝次郎はほとんど稽古をつけない。
現在勝次郎のマンツーマンの稽古を受けられるのは、家族――剛に強、そして勝子だけであり、武道の精神である「礼」に対してきわめて厳しい祖父の稽古に遅れるわけにはいかないのだ。

勝子はひかりたちに手間をかけすぎたことを後悔し、気持ちをひやりとさせながら全速力で走った。
通り過ぎる人が何事かと振り向くほどの速さでアスファルトを蹴り続け、息をきらして自宅に隣接する勝次郎の道場に到着した。
小部屋に入ってダッシュで稽古着に着替え、じい様専用の道場に飛び込んだ時にはすでに壁にかかった丸い時計が稽古開始時間を2分過ぎていた。
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