エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
「出来上がるのが待ち遠しいですね」

「ああ。気に入ったのが見つかって本当に良かった」

「紗凪がこんなにも喜んでくれて嬉しいよ」

「やっぱり結婚指輪って特別なものなんだと思いました」

「ああ。そうだな。これからはいろいろと忙しくなるな」

「忙しくなる?」

「結婚指輪の次は結婚式に向けて式場選びというところか」

「聖さん」

「これから紗凪との楽しい時間が増えて行くのが楽しみだよ」

「私も凄く楽しみです」

そんな会話を交わしながら肩を寄せ合いクリスマスモード全開に彩られた街中をふたり並んで歩く。

指輪に込められた想いのようにこの幸せな時間が永遠に続きますように、そう願いながら私は帰宅の途に着いた。

その一方で……

「絶対に認めない。あの女が隣にいるなんて。だから全部、壊してやる」

暗い部屋でひとり、虚な目で悲しげにそう呟いたその人物の声は私には届かない。
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