エリート弁護士は契約妻への激愛を貫きたい
「まぁ、いい。付いて来い」

「え?」

すっかりヘソを曲げてしまった私に向かって東條さんが思いもしなかった言葉を発した事に私の目は点になった。

「聞こえなかったのか? 付いて来いと言ったんだが」

スタスタと歩き出した東條さんが動こうとしない私の方を振り返りまた同じ言葉を吐いた。どうやら私の聞き間違いでも勘違いでもないらしいが。

「付いて来いってどこにですか?」

「付いてくれば分かる」

付いていくか迷ったけれども、拒否したら拒否したで面倒くさいことになりそうで、私は東條さんの後を着いていく決断をした。

それにしても後ろから東條さんを観察してみればとにかくスタイルが良い。180センチを超えているであろうその身長に長い手足。細身だけどほどよく筋肉がついていそうなしなやかな身体。極め付けはイケメンで弁護士の肩書きまで持ち合わせている。

性格は少々…いや、私的にはだいぶ難有りだけれども世の中の女子からしてみれば、東條さんみたいな男性に憧れや好意を抱く女性はやはり多いのだと思った。

世の中、不公平だ。私みたいにミス平均な奴もいれば、こんな風に神様って奴に気に入られて二物も三物も与えられてる人がいる。思わず、天を仰いだ次の瞬間。
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