亡霊
あれはーーーー夢。



あれは夢なの。



現実じゃないの………


あれは、私じゃない…………。




「どうしたのよ、莉乃!!」



「どうした、莉乃!」



二人同時に叫んだのは、私の知ってる人。

だけど、私には聞こえない。



目の前にいる松田ミユキが、私を追いかける。



"どうして…………?私まで殺したの?"



「私は、知らない止めてよ‼」


"自首して、お願いよ"



「私は、なにもしてない‼止めてよ‼」



私は、叫んだ。


「莉乃…………」



私の腕を掴む松田ミユキに、私はナイフを振り落とす。



ーーーーーーーグサッ







ドッーーーーー






やった、やっつけた‼



松田ミユキをやっつけた。



「あはは」



私は、笑った。
その松田ミユキの亡骸を見た。



「………アミーーーー?」



松田ミユキじゃなかった。


血まみれの、アミだった。。







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