クールな御曹司の契約妻になりました
「二階堂グループって、私が一度落ちた会社……」

そう、あれは半年前のこと。


エントリーしてようやく2次面接まで進んだのに、その日に限って私は風邪をひいて声はガラガラ。

そんな最悪のコンディションで挑んだものだから、結果はもちろん不採用。


しかも、面接では声がガラガラの私が喋るたびに面接官は笑いを必死に堪えていたのは、今思い返しても苦い思い出でしかない。



「あぁ、そうだったのか。だけど、これは勤務地が違うんだ。封筒の中の書類を確認しておくれ。」


ほろ苦い出来事を思い返している私をよそに、教授は穏やかな表情で私に中の書類を確認するように指示をする。

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