闇を抱える蝶と光輝く龍
次は陸だな


多分、陸も雪と同じように過ごしたのかな?


コンコン


陸「…誰?」


「陸、結衣だよ」


陸「!?結衣?待って。ちょっと片付けるから」


陸なんか驚いていた?


まぁ、いきなりだし驚くか


少しすると


ガチャ


陸「ごめん、待たせて。入って」


「うん。お邪魔します」


私は陸の部屋に入った


うーん。散らかってた感じはしないけど何を片付けてたのかな?


あんまり詮索しない方がいいかな


陸「それで、何かあった?」


「ううん。陸が今日部屋でどんな風に過ごしたか気になって」


陸「…普通に本を読んでた。新しい本持ってきていたから」


ほぼ雪と一緒か。陸本好きだもんね


「そっか。それを聞きたかっただけなんだ。ごめんね、いきなり来ちゃって。おやすみ」


そう言って出ようとすると


陸「待って」


陸が私を呼び止めた


「なに?どうしたの?」


すると陸は本棚からひとつの本を取り出して


陸「これ、読んでみて」


陸が私に本をさしだした


「え?どうして?」


陸「今日読んだんだけど、面白くて結衣が好きそうな本だなって思ったから」


陸が私に本なんて、珍しい


「ありがとう。読んでみるね」


陸「うん。読み終わったら感想聞かせて」


「うん。分かった。また明日。おやすみ」


陸「…おやすみ」


私は陸に貸して貰った本を抱えて部屋を後にした 
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