闇を抱える蝶と光輝く龍

夢蝶の姫お披露目

教室につくと


桐人はすでに座ってた


桐人は私たちに気づいて


桐「よう、お前ら来たか」


パチッ


その時桐人と目があった


「…っ!」


私は思わず目をそらしてしまった


あっ…しまった


しかし、桐人は気にしている様子はなかった


桐「舜、最近怪しい動きしている族はいないか?」


舜「特に怪しい動きをしている族はいませんが、どうしていきなりそんなことを?」


桐「いや、なんか平和すぎる気がして」


尚「言われてみるとそうかも。パトロールの時も何もなかったしね」


晴「相原組と戦ったし銀龍や夢蝶と同盟組んだから敵わないと思われてるんじゃない?」


陸「まぁ、挑んできても返り討ちにするけど」


確かに平和すぎるのも少し気になる


翔「そうだ。結衣、今日やるんだよな姫のお披露目」


翔は思い出したように私に言った


「お披露目?」


翔「昨日やるって言ってたのに結衣倉庫に来ないから中止にしたんだよ。せっかくみんな集まってくれたのにみんなガックリしてたぞ」


あ、忘れてた。桐人の事で頭いっぱいで紗奈のお披露目するの忘れてた


「そうだね。今日みんな来れるの?」


翔「あぁ。今日も集まれるって言ってたぞ」


類「それに、みんな姫に会いたいってワクワクしてるしね」


快「結衣が総長になって初めての姫だからな。気になるだろ」


雪「…結衣の親友ならかわいいだろうなって言ってる人もいた」


え?そうなの?


なんで私の友だち=かわいいになるのか分かんないけど


紗「……どうしよう。私可愛くないから幻滅されるかも」


雪の言葉を聞いた紗奈は顔を青ざめた


「なに言ってるの?紗奈はかわいいよ?自信もって大丈夫!」


紗「結衣ちゃんに言われても…」


翔「結衣やめろ。お前が言うと嫌みにしか聞こえないから」


類「結衣は人の事褒める前に自分のかわいさを自覚してね」


紗奈は不安が消えないみたいだし、翔と類はなんかワケわかんないことを言ってる


嫌みって私は本当に思ってることを言ってるだけだし、自分がかわいくない事は自覚してるよ


翔「てなわけで夢蝶は昼から早退するな」


翔は洸龍に向かって言った


桐「あぁ。分かった」


その時も私と目を合わせなかった


その後、私は暗い気持ちのまま過ごし昼になり紗奈を連れて倉庫に向かった
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