アマイロのリボンを掛けて
タクシーで自宅まで連れ帰ると
紅子のスーツを脱がせて部屋着に着替えさせる…

紅子の白い肌がほんのり色づいていて
熱のせいかもしれないなと思った

しかもうっすら汗をかいていたのてタオルで拭いてやる

(邪なことはしてないぞ?)

ベッドに寝かすと

「巧くん…おめん…」

紅子は小さく呟いた

「謝んな…大丈夫だよ…それより具合悪いのにあんなとこで待たせて悪かった…」

「わたひ…」

紅子は急にポロポロと泣き出した

「ん?どうした…」

涙を拭いてやりながら…ふと思い出した

(そういえば寄りたいとこがあるって言ってたな)

「行きたいとこあったんだよな?
また、今度いこ?元気になるのが先…な?」

頭を撫でてやると紅子がフルフルと首を振った

「きょ、じゃなきゃ…」

(今日?なんで?)

「いいから寝なさい……そういや紅子、コレ何?」

鞄から箱を出すと目の前に差し出した…

「あぁぁ!」
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