颯悟さんっ、キスの時間です。(年下御曹司は毒舌で腹黒で…でもかわいいかも?)
はい??


「あ、あああ、あの。マンションってご家族は」
「別に住んでる。独身男性の部屋に上がり込むのは抵抗が、って考えた?」
「え……だって、その」
「言っておくけど、キミみたいな女子力ない子にムラムラしないから。そういう相手はいくらでもいるし、間に合ってるから」
「それなら安心……って、それって!」


ああ……酷い。
酷いけど反論できない自分も情けない。
どうしてこんなひとの恋人のフリなんて……。


「そもそもキミが役員専用エレベーターに乗り込むからだよ。社則罰なんだから。いいね?」


私は口を尖らせて今できる精一杯の反抗をした。そんな私をみて桐生颯悟はケラケラと笑った。



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