最恐ドクターの手懐けかた II





私の言葉を聞いて、ますます罰が悪そうな顔をする。

そして続ける。




「俺の悪口だったらまだいいんだ。

でも……万が一俺の秘密がバレたりしたら……」



「あー、漢マンですね」




それで遠藤先生は、一瞬泣きそうな顔になった。




「万が一バレても、拡散しないように言いくるめることが出来るよう、刺激しないようにしていた」



「そっか。チキンですね」





そう言いながらも、遠藤先生の気持ちが分かる気がした。

遠藤先生が、今や全国的に有名になってしまった愚かな漢マンだとバレたら……患者からも白い目で見られるだろう。

受け入れてくれるのは、産婦人科のスタッフくらいだ。



< 83 / 406 >

この作品をシェア

pagetop