僕と、野獣系の彼女
「お、おい、リン...」

呼び止めた、つもりだった

リン、聞こえているのか、いないのか

「アッハハハハー!」って大声で笑いながら

僕より先に、軽やかに走っていく

追いつけない

どんどん離されていく、距離が

距離だけじゃない

僕達の、心も?

いや、ただの幼馴染だ、僕達

成長するにしたがって、離れていくもの

そんなものだ

ノロノロと牛のように歩いて

結局、僕は遅刻した

ああ、一体、何やってるんだろう

朝から、心の中が、モヤモヤする

「岩田あああっつ!」

脳天を撃ち抜くような雄叫び

「は、ひゃいっ!」

雄叫びの主、レイコ先生が

凄まじい形相で、僕を睨みつけている

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