浮気の定理-Answer-
いつも家の中でばかり過ごしている涼子を、たまには温泉にでも連れていってやろうと以前から計画して宿を取った俺の気持ちはどうでもいいのか?


幼稚園など義務教育でもないし、おまけにバザーなどただのイベントに過ぎない。


みんなで寄せ集めた品物を安く売る、ただそれだけのことだ。


こっちは花もいることを考慮して、少しグレードの高い部屋に温泉がついてるタイプの宿を探して予約しているというのに……


怒りに任せて乱暴に太ももの奥をまさぐった。


本来なら愛してると言わせてからの行為だが、頑なな態度を崩さない涼子に、教えてやろうと思ったのだ。


俺に反抗しているつもりでも、お前はもう濡らしてるはずだ。


いつものように俺を受け入れる準備が出来ているくせに、生意気なんだと……


布に触れて首を傾げた。


いつもなら布越しにわかるほど湿っているそこは乾いていた。


焦った俺は布の隙間から中に指を滑り込ませる。


何かの間違いだと思いたかった。


けれどそこは潤いの欠片もない。


指を動かしてみても一向に溢れてくる気配もなかった。

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