Am I What Colors?ー元姫の復讐ー〈リメイク版〉
Second

○180度変わる日々






圭太の提案で、私は【睡蓮】の姫(仮)になったわけだけど...。



一つだけ、問題がある。


それは、住むところがないということ。


...いや、正確に言えば家はあるよ。

ただ帰れないだけ。


どうしようかな。


仮とはいえ【睡蓮】の一員なわけだから、勝手に【桜蘭】から金を巻き上げるのはダメだろうし。


今は諭吉があるから、それでしのぐか...。


お金が底をつく前に対策を練らなきゃ。




「話がまとまったところで、今日は解散にする。お前も帰っていいぞ、咲誇」


「分かった...って、何で名前呼び?」


「仲間だからに決まってんだろ。
お前も俺らのこと名前で呼んでんだし」




それは髪色で呼ぶのが面倒だからだよ。

親しみ込めてるわけじゃないんですけど。


どうでもいいけど、やっとここから出られる。


さーて、ホテル探しに行くかな...。




「あ、ちょっと待った」




また引き留めんの?


何回やれば気が済むんだろう、この総長。




「明日、ちゃんと来いよ?」


「はっ...?」


「だから、逃げんなよってこと。
もし昼までに顔出さなかったら家まで迎えに行くからな」


「いや...あんた私の家知らないでしょ」


「そういえばそうだな。住所教えろ」


「絶対に嫌」


「なら携帯の番号」


「お断り」




なんで知り合って30分にも満たない男に個人情報晒さないといけないわけ?


悪用うんぬんを言ってるわけじゃないけど、住所も番号も、教えたら面倒なことになりそうな情報ばかりだ。

ホイホイ教えられるものじゃない。



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