偽装結婚はおさない恋の復活⁉︎

稍がつき合ってきた歴代の男たちは、顔以外のスペックもそこそこよかった。

だから仕事熱心な人が多かったのだが、稍はどんなに放っておかれようが文句は一切言わない。
週末は(ひと)りで過ごせる(すべ)を持っている。

しかも、男が「やっと時間が取れた」と仕事帰りにふらりと稍の部屋に寄っても、イヤな顔せずに「お疲れさま」と冷蔵庫にあるあり合わせのもので、ちゃちゃっと夜食をつくってやった。

また、そのあと普段クールな稍が、ベッドの中で乱れる姿は、男にとってはギャップ萌え以外の何物でもない。

もし稍が、これで浮気ですらさらっと水に流してもらえる女なら、男の方としてはこれほど魅力的で扱いやすく絶対に手放したくない女はいない。

しかし、そうは問屋が卸さない。


……そもそも「本命」なんていう言葉で、ほいほい喜んじゃダメなのよ。

それは「究極のキープ女」ということなのだから。

< 42 / 606 >

この作品をシェア

pagetop