誠の華−ユウガオ−

二度目





目の前で総司が血を吐いた日から三月が過ぎた。


あの日の事を誰にも言えないままここまで来てしまったが、こうしている間にも総司の病は進行している。


日を重ねるごとに不安が押し寄せ、総司の体調を心配しているみんなへの罪悪感も募っていく。


総司の望み通り秘密にしておけば彼は戦い続けることが出来る。


その代わり病の進行は加速するだろう。


しかし勇さん達に伝えて安静にさせておけば寿命は伸びる。


だが、代わりに総司は新撰組を辞めることになる。



何が正しくて、どうすことが総司のためになるのか分からなくなっていた。



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