婚約破棄するつもりでしたが、御曹司と甘い新婚生活が始まりました
疲れが取れるまでですよ。

心の中でそう答えて、まどろむ。

遠くで「瑠璃!」と呼ぶ玲人君の声が聞こえたが、疲労が激しくて反応出来なかった。

ねむ……い。

ガチャッとドアが開く音がして、「この馬鹿!風呂で寝るな!」と玲人君に怒鳴られる。

それでうっすら目を開けるが、視界がボヤけた。

それに、だんだん意識が遠くなってきたのか、耳は遠くなるし、身体の感覚は鈍くなって……。

「玲人君……ねむ……い」

眠気を彼に訴えながら睡魔と戦うが、もう目は開かない。

覚えているのはそこまで……。

気づけば朝になっていた。








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