Dear you
 思い出すのは大学の門に通じる銀杏の並木道。

そしてその中の一本の木の下は君の指定席になっていた。

君が僕の隣を歩くようになり、僕が君の存在に気がついたころには秋も終わりかけていた。

寒くなってくると君の指定席は木の下から少し移動していた。

木の影の中から少し外れた日向へと君の指定席は移動していた。
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