White girl

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「そーいえば、なんで私が家にいるって分かったの?」


昼食のオムライスを食べながら、今更だけど
気になったことを問いかける。


すると蓮さんが口いっぱいにオムライスを
頬張りながら、もごもごと喋っている。


「あぁ、ごめんごめん。ゆっくりでいいよ。」

あはは、笑いながら口を拭いてあげる。

…これじゃどっちがお世話してるか解んない。


ゴクンと飲み込むとドヤ顔で
「理事長室から見えた!」と声を上げた。

あぁ、帰るところか…

「やっぱり仕事放って来たんじゃん…」


「んー、大丈夫大丈夫。」

なんでか少し嬉しそうにしている。


「そーいえば今日、お前のクラスに転入生行ったよな?二人。」


聞いた瞬間朝の一連の出来事を思い出して、
一気にげんなりする。


その様子を見た蓮さんは少し得意げになって
「どうだ?あいつら」と聞いてきた。


「どうだも何も……知り合いなの?」

「まぁなー、ちょっと。」


素っ気なく、へー。と返す私

さっきのリアクションと声色から察したのか
正面で頬杖をついてニヤニヤしている。


「……関わるつもりは無いよ。」

と、釘を指すように言うと
「そうですかそうですか」と適当に返してくる

調子狂うな…。


いつの間にか食べ終わっていた蓮さんは、
食器を片付け、続いた私の分も片付けてくれた。



「うまかった。ありがとな」

少し経つと、蓮さんは微笑みながら私の頭をぽんぽんと撫でるだけして、休むことなく帰って行った。





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