【完】溺れるほどに愛してあげる


「楽しみで眠れなかった」






金田のその小学生のような理由にみんながぷっと吹き出す。





「文化祭はお家に帰るまでが文化祭ですよーっ」





源田のその言葉も相まって、途中あたしが抜けてしまったことなんて誰の頭の中にも残っていなかった。



…そういうところ、あるよね。



金田が意識的にそうやってるのかどうかはわからないけど…藤堂とのことは誰にも知られたくなかった。

もし、誰かに聞かれたりなんかしたらずっと黙ってしまうかもしれない。



金田があたしのためを思ってみんなの注目を引きつけてくれたのなら…


さらりとあたしを助けてくれるヒーローなんだと思うんだ。


今までだって何回も助けられてきた。



格好よくて優しくて大好きなあたしだけのヒーロー。

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