花に美少年

誰も聞いていないのに、自分の部屋の説明をしてきた。

「シェアハウスって流行ってるじゃないですか?」

それが何だと言うのだろう。
黙り込む私に、男がまた口を開く。

「だから、今夜だけしませんか?」

「・・・」

「俺と、シェアハウス」

たぶんこれって・・・。

「・・・ない」

「え?」

「ありえない!!!」

ただの“ヤリ目的”のナンパだ。
それ以外、考えられない。

「え?お姉さん?」

「私、そういう女じゃないから!確かに、今の今まで他に女がいる男と付き合っていたって言うか、浮気相手だったけど!でも、だからって初めてあった男にホイホイついて行ってエッチしちゃうような女じゃないから!馬鹿にしないでよ!!」

「お姉さん、」

「もう、本当に最悪!最悪!!」

「お姉さん、落ち着いて」

「て言うか、あんた誰よ!?私のことなんて放っといてよ!あんたとヤルくらいだったら、このままここで凍死した方がマシなんだから!それで明日の朝、あの男が顔面蒼白になる姿を神様と一緒に笑ってやる方が百倍も千倍もマシ!だからナンパなら他でやって!私はもう、本当に、最悪で最低で、もう、こんなの、最悪で・・・死んじゃいたい」
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