消える世界で、僕は何度でも君に会いにいく。

お祭り、親友のため




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あっという間に日が過ぎて、今日は花火大会当日。


雑多な場所だと見つけにくいということで、畑中さんとは祭り会場の駅近くにある噴水前で待ち合わせをしていた。


会場からは大分離れているけど、ここまで祭り囃子が聞こえてくる。



「んで、どこにいるんだよ?」


「この辺りだと思うんだけど…」



いつも、待ち合わせ時間前には到着している彼女。


実を言えば、畑中さんより先にい待ち合わせ場所に着いたことがない。


だから、今日も既にいるはずだけど…。



キョロキョロ辺りを見回して探していると、確かに噴水前に彼女はいた。


「あ、いた。あの子だよ」



薄桃色の布地に小花が散りばめられた彼女らしい控えめな浴衣。


サイドでひとまとめにされた髪に毛束を三つ編みにして巻きつけていて、アクセントに小さな花飾りが差してある。


一際目を引くその立ち姿は、すれ違う人が振り返るほどだ。


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