君は俺を好きにならない。
それでも俺が現実世界に出ることが出来たのは、君が傷付いて、ギリギリの状態の時だけだった。

その時に俺が現実世界に出ることで、ようやく君の心の均衡を取り戻すことができたから。

俺は君が壊れる前に守ること、

慰めること、

この空間で君の心を癒すことしかできないんだ。

そんなことしか出来ないのに、


「いつも迷惑かけてごめんね、守ってくれてありがとう」


そう言って君は笑うんだ。
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