初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
日中はたっぷり練習をして、食事を終えたあとは夜のミーティング。
ミーティングとは名ばかりで、

「女子だけ下の2-1の教室に集まってー」

3年の女の先輩が私たち1年と2年に向かって言う。
去年もあったからわかる。
最初は普通に規律とかそういう話しだった。だけど段々とエスカレートしていくとターゲットを絞ってその一人だけを攻撃し始めた。
そこで1年の私たちは部屋に戻っていいと言われたからそのあとの事はわからない。けれど、合宿の後で部活をやめた2年の先輩がいた事だけは覚えてる。

きっとそれだ。たぶん。

そう思いながら移動していると、例のあの3年の先輩と目があった。その時うっすらと口元に笑みを浮かべてたような気がして、背筋がゾクリとした。


教室に入るとシーンとしていて、1年と2年がわかれて座らされてた。
さっき思い出したシーンがよみがえってきて、なんだか嫌な予感しかしない。

「胡桃澤さんも、早く座って」

特に一番最後というわけでもないのに、何故か名指しで注意された。
先に移動してたユキを見つけると隣に座る。
ユキも私もたぶん、例の先輩に良く思われてなくてお互いヤバいよねって顔で合図しあった
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