初恋のカケラ【3/13おまけ更新】
翌日。
近所のパニーノ専門店でブランチしてから六本木に向かうという予定で。
なんだかデートみたいと思いながら、出かける準備をしていた。

相良さんが11時に家を出てうちに寄ってくれる事になってるから……そろそろかな?

鏡の前でアクアマリンのドロップ型のピアスをつける。
先輩にもらったネックレスはそれはすごく可愛いらしかったけど、でもやっぱり。

「ん、やっぱりこういうのが私のイメージ」

きっとそういう事の積み重ね。私が私のままでいられる、そんな日まで。


ピンポーン

「はーい、今行きまーす」

ここから叫んでも聞こえるわけないのに。それでも答えてしまう。
バッグを持って玄関を開けると笑顔の相良さんがそこにいる。

「おはよ、もういける?」

「あ、おはよー。ってもうお昼近いけど」

「まぁ一応な、こんにちはってのも、変だし」

「ふふ、何時でも行けるよ。それにお腹すいちゃった」

「うん、俺も。パニーニすげー楽しみにしてて、朝ご飯抜いた」

「え、そこまで?」

「ほら、早く」

「はいはい。」

ローヒールのサンダルを履いて、日よけの帽子を手に玄関を出た。
きっと楽しい一日になりそう
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