初恋のカケラ【3/13おまけ更新】

「ドレス姿の写メ見てるけど、実物は全然違ったから」

「そぉ?じゃメイクさんの腕がいいんだ?」

もちろんそれもあるんだろうけど、

「なに?結婚願望がないお姉ちゃんもしたくなったとか?」

ドキッ―――

冗談まじりに言った愛歌の言葉に過剰反応した私。

「なら良かったかな?」

「へ?」

「なーんでもない」

愛歌はいつものようにフフッと可愛く笑い、鏡に向かった。

「あ、そういえば。相良さんにきちんと招待状送ってくれてありがとう」

「えーこっちがきていただくのにお姉ちゃん任せってわけにはいかないでしょう?それに……」

と、そこで言葉を切った愛歌。

「お話出来て良かったよ」

相良さんから聞いたのは妹から電話が来て住所教えたってだけで、他に話をしたような感じではなかったけど。

「そう、」

「お話させていただいて席も決めたからね」

席?そう言えば相良さんってどこに座るんだろう。
私の席は決まってる、相良さんは妹サイドの招待客ってことになってるけど……

「そういえば相良さんの席ってどこに?」

「あー、お姉ちゃん。そろそろ時間みたいよ?そろそろ行かないとっ」

「あ、うん。わかった」

まだ時間は少し早いみたいだけど相良さんの事も気になるし、妹の言うとおり花嫁の控室を出てロビーに向かった。
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