【完】それでもいいと思える恋だった。
第1話
「ほら、挨拶しなさい。」



小学校1年生の時。
ご近所に、同じ年の男の子が引っ越してきた。


どんな子だろ……。
どきどき、わくわく。
胸を高鳴らせながら挨拶に来たその子を迎えた。



「たちばななつです。
 よろしくお願いします。」



わあ……、かっこいい。
学校で一番かっこいい鈴木くんよりかっこいい。
いちばんだ。きらきらだ。



「かおりは、はやかわかおりっていいます。
 よろしくです、なつくん。」



「うん!」



たちばななつくん。
はーとさんがいるところ、どくどくいってる。
どきどきしてる。
なつくん。たちばななつくん。


なつくん!




それから私と捺くんは、一緒に過ごした。
小学校の登下校は一緒。
遠足だって隣で手を繋いで歩いた。
合宿の班も一緒。
放課後は一緒に公園で遊んで。
ずっと、ふたり一緒だった。



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