【完】それでもいいと思える恋だった。
第2話
「香織、帰るぞ。」



「あ、待って下さい!」



終礼が終わって隣のクラスから捺くんがやってくる。
慌ててカバンの中に荷物を入れて。
ドア脇に寄りかかっている捺くんの元へ走る。



「お待たせしました。」



「ん、じゃあ行くか。」



「お前ら仲良いな、やっぱ付き合ってるだろ?」



「そんなんじゃねーよ。」



「ばいばい、捺。香織。」



「また明日です。」



私たちの住む町は、小学校から中学校までで人の入れ替わりが少ないから。
私と捺くんの仲の良さは周知の事実だった。
今更冷やかしたりする人はいないし。
からかう人はいるけど……。


でも捺くんはかっこいいから。
女の子からすっごく人気で。
時々、女の子に睨まれちゃったりすることはあるけど。
逆に捺くんが睨み返すから私に被害はなかったり。
そんなこんなで今日も平和な日々。



「雨、降ってきましたね。」



「お前雨女だから一緒にいるとよく降るよな。」


< 3 / 42 >

この作品をシェア

pagetop