この暴君、恋すると手に負えません


その後、私は誉さんの部屋へと足を運んだ。

屋敷の奥にある誉さんの部屋へと続く道は薄暗く静まり返っていて、正直薄気味悪さを感じる。

私は部屋の前に辿り着いてノックをしようとしたが、そのタイミングで誰かが部屋の扉を開けたのだ。

「......え、瑛斗?」
「どうぞ、誉様がお待ちです」

瑛斗はどこか不安げな表情を浮かべていたのが気になったが、私はそのまま部屋の中へと足を踏み入れた。

「お邪魔します」

その部屋はまるで宮殿の王室のようだった。真紅の絨毯の先には、王様のような煌びやかな椅子に腰を落とした誉さんが妖しげな笑みを浮かべている。

「急に呼び出してすまなかったな」
「......いえ、あのお話って何でしょうか?」
「どうして帝が君にこだわっているのか、知りたいと思わないか?」


ーー帝さんが私にこだわっている理由?


言われてみれば、私は結局今も帝さんの真意は分かっていない。

今までもどうして私なんだろうと思って何度か聞いたけど、いつも甘い言葉で本心をはぐらかされていた気がしていたからだ。



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