七色セツナ。1



「花凛」


「あ?」


「花凛について知りたい」


「ふざけんな、恵衣。

花凛は、俺のモンだ。

良く気が利くし、明るいし。

嫁にするなら、ああいう……」


「あ?」


「お前、先輩を本気で睨むなよ……

まあ、それは冗談だとして...
オメエも何の冗談だ?」


「冗談じゃねェ」


「仁坂さん……

冗談みたいな話ですが、
恵衣が自分から
名前を聞いたんですよ」


「は!?

マジか!蒼夜」


「ええ。

俺も仁坂さんと
同じくらい驚きましたよ」


「お前……

まだ、頭張ってんだろうが。

・・・・・・夜天使の女なんて、
ロクな事になんねーぞ?」


「・・・それは、ロクな女がいなかったからだ。

今すぐ
どうこうって訳じゃねェ。

・・・アイツの事を知りたいだけだ」



< 233 / 318 >

この作品をシェア

pagetop