七色セツナ。1




「一番下で、
いつも支えていれば疲れますよ?

ワガママの
ひとつでも、言いたくなると思います。

ずっと、一番下で支えているんですよ。

しかも、俺様系なら、
それを人に見せないようにしてる、とか。」


蒼夜は
花凛の顔をジッと見つめる。


花凛は
グラスを洗っていて、
その視線には気付かない。


「・・・じゃあ、
その子はそれを分かって……?」


「気になっている子の事ですか?

・・・うーん……。

そこまでは分からないですけど。

何をしたか知らないけど
その支えを、
一瞬でも軽くしてあげたのかな?」


そう言って顔を上げた
花凛の笑顔に、蒼夜は慌ててグラスを置いた。


「あ……

あの、さ、
花凛ちゃん...お願いが……」


「花凛」



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