七色セツナ。1

side ユカ




side ユカ



「いいよね。彼」


隣りの席で、優雅にお茶を飲む生徒会長。


片瀬 宏晃(カタセ ヒロアキ)先輩。


「彼?」


・・・私の前に用意された紅茶も、
優雅な香りがする……。


紅茶は
ティーバックかペットボトルしか
飲んだ事がなかったのに。


この先輩は、
何やら高級な絵柄が描かれた缶を開けて、
更に高級なカップで飲むんだ。


「ああ。

君のクラスメイトだよね?

あの銀髪の」


「恭弥くんですか……?」


「”ハナシ”をしておくか……」


「会長?」


「会長って、呼ぶなって言ったよね?

名前で呼べって」


ふっと
ため息をつくと、ゆっくりとこっちを向いた。


「あ、すみません。

でも、他の人は会長って……」



「会長!!」



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