七色セツナ。1




「宏晃先輩って、
いっつもそうやって、からかうんだよー。

委員会に入ったばかりの頃に、
ホチキス留めを
ちょっと間違ったら
罰として会長じゃなく、
名前で呼べって言われてー」


「い、いや……

それって罰というより……」


「待って、美雪。

もう私、会長のこと、
ドS眼鏡としか思えなくなってきた……」


「危険だよ。

真季乃。

その発言は……


それより、
何にも分かっていないユカが心配だ」


「いや、ねーさん。

自分たちに出来る事はもうないよ。」


「そうだね。

・・・それで、ユカ

その肝心の会長は、どこに行ったの?」


「あ、なんか1つ仕事が出来たって、
電話かけてくるってー」


その時、保健室の扉が開いた。



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