【完】そして、それが恋だと知った日。

「少しは真子見習いなよね~。」


「ていうか、真子が塾行き始めたの初耳なんですけど。」


「みんな忙しいと思って。」


「真子からのメールくらい見る時間あるし~。」


「真子は真面目にやってるから塾行く必要ないと思ってた。」


「んー、英語がちょっとね。」


「模試の判定悪かったとか?」


「ううん、そんなにひどいわけじゃないよ。」


「まじで?うちやばかったんだけど。」


「だから言ってるじゃん。」


「理香子は余裕な感じ?」


「まあ、現役に見てもらってるし。」


「彼氏高校生とかうらやま。」


「まあね。」


「彼氏の写メないの?見たいんだけど。」


「別にいいけど。」


そう言って慣れたように携帯を操作して。
1枚の写真を表示した理香子は。
私達に見えるように机の真ん中に置いた。



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