【完】そして、それが恋だと知った日。

このレモンキャンディー、私の好きなメーカーのだ。
1年の頃、風邪を引いた時。
お母さんが買ってきてくれたものなんだけど。
しゅわしゅわレモンにほんのり蜂蜜の味がして。
すごく好きなんだよね。


コンビニとかに売ってないからなかなか手に入らないんだけど。
苑田くんも好きだったんだ。
イケメンだし、知ってて当たり前なのかな。


イケメンに変な偏見を持ちつつ、口の中にキャンディーを頬張る。
しゅわしゅわソーダが溶けていく感覚が心地よくて。
ころころ頬の中で転がした。


高橋くんとすみれは言い合いをしていて。
理香子は窓に寄りかかりながら寝ていて。
伊澄くんと苑田くんはぽつぽつ会話をしていた。
時折聞こえる伊澄くんの声にドキドキして。
その声が心地よくて。
いつの間にか、眠ってしまっていた。




合宿の勉強メニューはハードで。
国語・数学・社会・理科・英語の順で。
1時間みっちり授業を受けた。
いつも50分授業だからすごく長く感じる。


夕食の時間にはみんなへろへろで。
いま文字を見たらリバースする気がした。


夕食が終わって、10分って短い時間でお風呂に入って。
私たちは天体観測のため、野外に出てきていた。


「山の中だからめっちゃ星見える~!」


「彼氏に見せたくなったわ、これ。」



< 75 / 207 >

この作品をシェア

pagetop