私の彼氏は小さい先輩
「凛ちゃん助けて私男の子に触られたー!」


「香、落ち着いて」

凛のブラウスにしがみつけば、凛は困った顔をする。

「身長高かった?その先輩」

孝之のことを思い出しながらうーん…と香は首を傾げた。



「…ちっさかった」


「…もともと香、身長高いからちっさく見えただけじゃなくて?」


「うん、ほんとにちっさかった…と思う。」

「ふーん…じゃあ女の子だって思ったらいいじゃん!」


凛が思いもよらぬ発言をするので、香はブンブンと頭を振る。

「やだやだやだ!男子だもん。美形のバリバリ男子だもん!!」



「ふぅん…美形か」

ため息をつく香とは裏腹に凛がニヤリと笑ったのは香は知る由もなかった。
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