あの日の記憶に。
プロローグ
春。
今日は、橘高校の入学式。
私達は、無事高校受験を終えて、高校生になった。

私、藤咲 結来(フジサキ ユラ)は、今から始まる高校生活に胸に期待を膨らませていた。
「結来、行くよ」
「待ってー。凛咲ちゃんー!」
この子は凛咲ちゃんこと、櫻井 凛咲(サクライ リサ)。
一番の友達で、「親友」
「親友」って凛咲ちゃんに云うと嫌がる素振りを見せるのに、実は嬉しいと思ってるかなりの照れ屋さん。
ツンデレで、負けず嫌いだけど、運動神経と頭が良いお方。
道路の両脇に、桜の木が美しく咲いていた。
「凛咲ちゃん!見て!!桜が綺麗!」
桜の木に見とれて眺めている私の腕をズルズルと引っ張っていく。
「そうなのいいから、早く行くよ」
「まってよー。さくらぁー」
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