黄色い履歴書

引きずる過去

なぁ…シキ


俺がシキに出会った日

あの日から俺の人生は始まったんだよ


俺と出会って

君は幸せだったかな?

笑っていたかな?



今思えば

君は最初から

全てを知っていたのかもしれないね





シキと出会って

俺は生きる意味を知った

シキと出会って

人の愛というものを知った

シキの笑顔で

生きたいと思えたんだ



あの鈴の音はもう聴けないけれど

絶対に忘れない

忘れることができないんだ


君の声と鈴の音がないと

“僕らの朝”が来ないから



誰もシキを責めたりしない
だから立ち止まっても

少し休んでも


いいんじゃない?




全部忘れて


また一から


二人で


あの部屋で…





全部許すよ


だって俺には


今もこれからも

シキしかいないんだから




だから…

帰ってきて…








シキ?
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