ロープレ
第一章
「あれ?俺、いつの間に寝てたんだ?」


少年は気がつくと見知らぬ部屋のベッドの上に居た。


?「起きたか」


声が聞こえ、振り向くと大人の美女がいた。


「あの、誰ですか?」


?「ユキナだ。因みに、お前の名前はジロウ」


なんだ、雪菜か……って…。


「はあ!?何でジロウなんだよ!俺の本名使え!」


ユキ「まったく……。うるさいやつだ」


見た目は違うが、やっぱりユキナは雪菜だ。


ジロ「つか、ここは何処なんだよ!」


ユキ「村だ。初期のな。この家はお前の家。お前が起きたんだし、行くぞ」


ジロ「えっ、どこに?」


ユキ「お前の装備を買いに、武器・防具の店に決まってるだろう。RPGの基本だ」


ジロ「そりゃあそうだけどさ」


ジロウは自分の服装を見た。もちろん、寝てるんだから、パジャマだった。


ユキ「忘れてた。お前の服はこれだ」


そう言って、袋を投げた。


ジロ「なんだ、これ?」


ユキ「お前の初期の荷物だ。金と服しかないがな。私は外で待ってる。あっ、そうそう、パジャマは畳んでタンスにしまえよ」


ユキナはふっと笑い、しょぼいな。と言ってから家を出た。


つくづくムカつくやつだな。と、ジロウは思った。
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