きみだけに、この歌を歌うよ
机に顔を伏せていると、左肩を遠慮がちにちょんちょんと叩かれた。
はっと顔をあげて左を向く。
すると九条くんのクールな眼差しが、私の顔をじとっと見つめていた。
「やっぱりな。昨日浜辺で会ったのはアンタだったのか。どっかで見たことあるなって思ってたんだよな」
「ほぇっ⁉」
九条くんに話しかけられるなんて、思ってもいなかったからビックリした……。
変な声がでちゃった…。
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