たとえばきみとキスするとか。
幼なじみの境界線。





それから数日が過ぎて、居候することになって初めての休日。いつもならお昼過ぎまで寝ているのに、珍しく早く起きた。


「じゃ、家のことはよろしくね」

玄関には雪子おばさんと晴彦おじさんの姿。


「ご飯は適当に食べてね。冷凍食品もあるし出前でもいいし、あ、野菜が残ってるから夜は……」

「心配しなくても大丈夫だから」

雪子おばさんの言葉を遮るように蓮が言う。


実は今日から雪子おばさんと晴彦おじさんは一泊二日の旅行に行くのだ。私が居候する前から決まっていたことで、温泉でのんびりとしてくるそうだ。


「莉子ちゃん、ごめんね。もうキャンセルできないって言われちゃって」

「え、キャンセルする必要なんてないですよ!ゆっくりしてきてください!」

「でも心配だわ……」

その心配には他意も含まれているようで、視線は私の隣にいる蓮を見ている。

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