アーモンド~キミとの物語~


「あの子は大丈夫。無事に両親のところに戻ったよ…」

「良かった…」

ホッとひと安心するとズキっと足元が痛む

「いっ…」

「ああ、お前足ケガしたんだよ」

布団を少し捲るとそこには右足首には包帯が巻かれていた
岩から落ちた時に当たってしまったらしい

ふぅ、と創汰はひと息付く
千咲が無事だったことは安心した

最初は起きたら怒るつもりだったがその気力も失せる

「事情はあの子から聞いた。代わりに帽子取ろうして戻ろうとしたときに落ちたんだろ?」

「ん…。あ、あの…ごめんなっ」

みんなに迷惑掛けたことを謝ろうとした瞬間その言葉を遮るように創汰は優しく千咲を抱きしめる

「え…」

「頼むから、もうあんな無茶するのは止めてくれ…。お前が居なくなったらオレは…」

「創汰…」

"あの時みたいに"と呟く
秋斗が千咲を助けに行ったあともコテージに戻ったあとも一番にずっと心配していたのは創汰だ

気を失っている間ずっと付き添っていた

少し目を離すと危なかっしい千咲を創汰は放っておけなかった

「ごめんなさい…」

「ん、もう良いよ。お前が無事なら」

そっと離し安心して少し笑顔を見せる
クールな性格な創汰は普段あまり感情表現を乱すことは無いが千咲のことになれば別だ

それは愛未も咲良も知っていた



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