金曜日の流星群
なんにもない時に電話。

さっき考えてたことが蘇ってきて心臓に多大なる負担をかける。



『紫音の声が聞いたかったとかロマンチックなことは言えないよ、恥ずかしいからね』



へへっと笑い声が耳を掠める。
動揺して返事すら出来ない私の事を見透かしているのかもしれない。



「星好きなのに、ロマンチストじゃないんだ」



『ロマンチストだけど、実行出来ないって事だよ』



「いくじなし」



電話ひとつ出来ない私が言える立場ではありません。とアナウンスをいれておきたい。

私の脳内には、いくじなしという意味の再確認と改正を求めておこう。
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