金曜日の流星群
「僕は死ぬのなんて怖くないって決めつけてきた。

死ぬのがゴールなレースなら棄権してしまえ。

負ける戦争なら買わずに飛び降りろ。

そうやって生きることから逃げてたんだ。必死に死と生と向き合って走っている同級生を横目に死に体を預けてヘリコプターに乗って眺めてるだけ。
楽だし、何も感じなかった。

でもね、楽しくはない。

高校生になって悠に病気のことをあかしても、平気で僕につるんでくるから、流されるままみんなと仲良くなっていた。


楽しくなった。

でも、生きるのが大変になった。」




ナツメ君は俯いて泣いていた。
今日どんなことを言われたのか分からないけど患者を泣かせるなるてとんだやぶ医者だ。
< 222 / 244 >

この作品をシェア

pagetop