金曜日の流星群
第三章

正体

公園に行くと、もう既にナツメ君がいた。

今日は金曜日。待ちに待った金曜日だ。

若干曇ってはいるものの星は見えないことは無い。
今までならこんな日は来なかったけどナツメ君がいるかもしれないと思うときっと雨の日だって来ちゃうんだろな。



「こんばんは」



「こんばんは。」



球技大会を月曜に控えた金曜日。

お弁当を一緒に初めて食べた日からもう10日経ってると思うと月日の流れが恐ろしくなる。

あれからどういう訳か五人で屋上に集まるようになり昼休みはワイワイと騒ぐのが恒例とかしてきている。

もちろん、お弁当も二人分とちょっと多めの卵焼き。



「曇りだと星見えないね」



ジャングルジムに私が登っている途中上から残念そうな声が降ってきた。
< 68 / 244 >

この作品をシェア

pagetop