報復の愛を君に。
「そう、ですか。

秘書ってそのような仕事もされるんですね。
大変ですね」

あ、信じやがった。
こいつが純粋で助かった。
てか、ここまでくるとバカだよな?

「さっきからずっと爺さん婆さんと世間話してるだけじゃねーのか?」

「はい。
それでいいんです。

家から出て、区役所に来て、人と話す。
そのことを目的としていますから。
私も話し相手の1人です」

よっぽど仕事が好きなんだろうな。
じゃないと、そんな笑顔できねーぞ。

「1日中話聞いてんのか?」

「そういう日もありますよ。 

今日は、このあと外回りですけどね」

「外回り?」

「求人の案内と区役所の紹介を兼ねて、高校に行くんです。
職員の人手不足で私もかり出されました。
その高校が、私の出身校だというのもあると思いますが」

花岡の出身校か。
興味はあるな。

ついていく方法ねーかな…。
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