バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー



彼女の唇は冷えてしっとりしている、だけどすぐに俺に反応して熱くなる
それと同時に唇の皮膚そのものが俺に吸い付くようだ

この感覚は幻想じゃなかった?

俺の独りよがりではなく彼女も俺を求めて執着していた?

独占欲や嫉妬があった?

それを聞くように激しく口の中に舌をからめると彼女はそれに応える

俺はそれが彼女の答えだと確信してしまう、唇を交わす間も口の端が上がりっぱなしだ
でも彼女は俺の激しさに応えるのがやっとで気付かない

(もっと俺を求めるところが見たいー)

あせる気持ちを抑えて彼女に触れていく

水面から出ている彼女の首筋に後ろからついばむようなキスを落とすと彼女が息を飲む

前屈みになっている彼女の胸を両手で包んで優しくしたから念入りに撫でる

でも、一番敏感な部分は触れない

耳や首筋に吸い付く度に彼女は息をはぁはぁと吐く

彼女が俺から逃れようと身体をより前へ出そうとするが、逃がさないというばかりにその頂きに触れる

ビクッと彼女の動きが止まる

大人しくなったからそのまま刺激すればあっという間に固くなって天を仰ぎ出す

それが俺を呼んでいるようで、彼女をこちらに振り向かせて口に含んで舌で遊んでやる

「ふっ」

と声を出す彼女が愛しい

そのまま水面から上げて、寝かせる
頭を打たないように片手で彼女の後頭部を包む
すると、彼女がその腕に唇をつけ沿わせる

(やめてくれ、そんなことをしたら…)

彼女の内腿に何度も唇を這わせる、白くて滑らかな肌が気持ちいい、このまま埋まってしまいそうだ

水面から上がったばかりなのに彼女の蜜は溢れていて甘い匂いで俺を誘う

その蜜を手ですくうと彼女がびくりと大きく反応する
そんな彼女の瞳を見つめながら指先についた蜜を一滴も漏らさず舐める

彼女はとても恥ずかしそうにしていて泣き出しそうだ

俺はそんな彼女の顔が大好物だから目線を合わせたまま彼女の一番敏感な部分や割れ目は直接触らずに、でも蜜でヌルヌルの股を人差し指と中指で撫でる

「ふっ、もうやだ、はやく血をすってしまって」

未だに俺が血を吸うためにこうしていると思っている、でも今日はいつも以上ににその為ではない

純粋に彼女が欲しいー


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