バッドテイストーヴァンパイアの誤算ー
第一章
「ママ~、急にいなくならないでっ!」

「お父さんみたいなのはいやだ」

「ぜったい、ぜったいやめてね…!」

大粒の涙が止めどなく溢れ、震える声と体、だけど握りしめた私のシャツは子供とは思えないほどの力で破けそうなほどだ
まるで彼の幼いはちきれんばかりの心の様だ

「ごめんなさい、ごめんなさい!!」

「どこにも行かない、ぜったいに置いていかない」

(ごめんなさい、私にはまだこんなに大切なものが残っていたのに)

(私のせいでより不安な思いをさせて傷つけてしまった…、もう二度とあんなことはしない、この子達と生きなきゃ)

(あなたのところへいったら怒られてしまうどころかきっと今死んでも同じところには行けないよね…)

さっきまでとても頭がぼんやりしていたのに急に意識がはっきりしてきた
さきほどの非現実のようなやりとりはひどくぼんやりしていて心に引っ掛かるものの、それからの日々がとても忙しく思い出すことも数回ですぐに忘れていったし、今ではあれは幻だったと思っている


この世にヴァンパイアなんて現代社会でいるわけないー
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