Perverse
やだもう。



最近の柴垣くんはなんでそうなんだろう。



冷たくて毒舌でストレートな言葉で私を抉るくせに。



なのに最後はいつも心を埋めて蓋をする。



「いつも完璧を装わなくても、いつも人から求められる人間になろうとしなくても、三崎は三崎のままでいいと思うぞ」



「…柴垣くん…」



「じゃねぇと本当のお前自身の意思が、いつか偽物のお前に潰されちまう」



まだ…まだ遅くないかな?



まだ私の心は希望や本当の理想で膨らむ事はできるかな?



「それに、お前せっかくいい同期持ってんだから」



「まさか…自分のこととか言わないよね?」



「ばか。まぁ、それもあるけど。この前たまたま楠原と残業一緒だった時、アイツ言ってたんだ」



「楓が?」



「いつまでたってもお前がガードを外してくれないって。同意よりも反意の方が嬉しい時もあるんだって。楠原のその言葉の意味、ちゃんと考えてやれよ?」



大好きな楓にまで、そんなことを思わせてたんだ。



私って本当に、自分のことばかりだったんだな。
< 44 / 290 >

この作品をシェア

pagetop