私の遠回り~会えなかった時間~
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-大変だと思うが、今日も美容院に寄ってくれ。-

仕事を終えて、車を動かす前にスマホを覗く。

彬からのラインは何となく予想はしていた。

あの久保さんの勢いだと、あれからすぐに彬の所に連絡をしていてもおかしくない。

私はお母さんに連絡をすると、美容院へ向かう。

こういう時は、親の公認があるというのは楽だなと思う。

多少は冷やかされるけれど。

「こんばんは。」

美容院に入ると、彬がいつもの常連さんの最後の仕上げをしていた。

「あら、知紗さん。」

年配のこの女性は加代さんのお客さん。

普段は日曜日に予約が入る事が多いから、顔見知りだ。

私はぺこりと頭を下げた。

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